こんにちは、マサです。
今回はタイトルの通り、応用情報技術者試験(以下AP)に合格致しましたので、受験を検討している方に向けて勉強方法を紹介しようと思います。
この記事の想定読者
応用情報技術者試験とは
情報処理推進機構(IPA)が実施している試験の中で、レベル3に相当する試験です。
公式ホームページには以下のように記載されています。
毎回10万人ほどが応募をし、合格率は20%程度となっているので、難易度の高い試験と言えるでしょう。
下位試験に基本情報技術者試験(以下FE)がありますが、こちらは応募数15万人、合格率20%程度となっています。
数字だけ見ると難易度に差がないように思えますが、FEとAPは受験層が違うので、一概には言えません。
なぜならAPの受験者はFEをすでに取得している人が多いからです。
僕は令和元年度の試験でFEに合格していますが、やはりAPの方が苦労しました。
それでは早速試験対策の紹介に移りたいと思います。
午前試験対策
午前試験は150分で80問の4択問題を解きます。
得点率60%以上で合格ですので、48問正解すれば良いということですね。
問題はテクノロジ系・マネジメント系・ストラテジ系といった幅広い分野から出題されます。
範囲が広い上に難しい問題も出題されるのですが、過去問から40題ほど流用されるので、過去問演習を十分にこなせば合格可能です。
そこでおすすめの勉強方法は「過去問道場」です。
攻略ポイント1:過去問道場
このサイトではAPの過去問が無料で公開されています。
分野を絞っての学習や、模擬試験形式での学習もできるのでとても便利です。
ここで注意なのですが、このサイトを利用する際は必ず 会員登録をしましょう!!
攻略ポイント2:会員登録
過去問道場は会員登録をしなくても十分学習できますが、それでは自分の学習記録が残りません。
膨大な数の問題をこなしていく上で、記録が残っていると様々な恩恵を受けることができます。
成績レポート
網羅度レポート
自分がどの分野をどれだけ学習したか一目瞭然なので非常に便利です。
攻略ポイント3:分野ごとにまとめて解く
午前の過去問は2000問以上あるので取っ付きにくいですが、分野を絞って全問正解できるようになるまで繰り返し続けると良いです。
例えば
セキュリティ
190問を全問正解できるまで繰り返し解く2.
ネットワーク
133問を全問正解できるまで繰り返し解く3.
データベース
…
といった感じです。
このやり方だと全問解くことになりますが、必ずしも全問解く必要はありません。
全問解くべき分野は午後の選択問題に依存します。
つまり、自分が 午後試験で選択する予定の分野は全問解いた方が良いということですね。
ちなみに午後問題では情報セキュリティが必答問題ですので、情報セキュリティは全問解きましょう
午前試験対策要点
午前試験対策要点
- 過去問道場を会員登録して使う
- 過去問は分野ごとにまとめて解く
- 午後試験の選択分野+情報セキュリティは全問繰り返し解く
午後試験対策
午後試験は記述式で、150分で全11分野から情報セキュリティ+4分野の計5分野を解答する必要があります。
単純計算で1分野25分で解けば間に合うのですが、余裕をもって20分で解くことを目標にした方がいいです。
問題が難しくて、予定より解答時間を多く費やしてしまう可能性があるからですね。
配点は各分野20点の100点満点で、60%以上の得点率で合格です。
攻略ポイント1:選択分野を絞る
午後問題は自分で解答する問題を選択することができます。
僕が考えるオススメの選択分野について、表にまとめてみました。
午後試験オススメ選択分野
情報セキュリティ | 必答 必答問題につき確実に午前・午後抑えましょう。 |
組み込みシステム開発 | オススメ度:★★★★★★ ATMや自動車など、実際の機械の制御について主題されることが多く、予備知識はほとんど必要ありません。 |
システム監査 | オススメ度:★★★★★ 文章を読んで適切な箇所を抜き出す問題が多いです。国語の問題ですね、問題によっては満点が狙えます。 |
システムアーキテクチャ | オススメ度:★★★★ 待ち行列の問題や稼働率の問題が出ますが、午前問題レベルがしっかりと理解できていれば充分戦えます。 |
ネットワーク | オススメ度:★★★★ 複雑なネットワーク図を見て敬遠する方が多いと思いますが、解いてみると意外に簡単なことが多いです。 |
情報システム開発 | オススメ度:★★★ 設計・分析技法、オブジェクト指向、テスト技法など、様々な出題方法が想定されます。少し読んでわからないなと思ったら捨てましょう… |
上記の表で紹介したのは合計6分野で、必答+4分野+保険という構成です。
正直なところ分野を絞るのはかなりリスクが大きいですが、全分野を勉強するのは骨が折れるので、保険として2分野ほど持っていると良いでしょう。
さて、肝心の勉強方法ですが、これは間違いなく 過去問の反復練習が最適です。
攻略ポイント2:過去問を適切に使う
APを攻略するにあたって過去問を適切に利用することは非常に重要です。
午後問題は問題文がとても長いです。最初から最後まで読み込んでいると確実に時間切れになります。
そこで大切なのは問題の読み進め方です。
僕の読み進め方は以下の通りです。
問題の読み進め方
2. 設問1に目を通す
3. 設問1で問われている箇所の前後の問題文を読み解答する
4. 設問2に目を通す
5. 設問2で問われている箇所の前後の問題文を読み解答する
6. …
この手順で最後の設問まで繰り返します。
ごくごく普通の解法です。
これだと問題文の6,7割しか目を通せていませんが、問題全体の概要を掴むことができるはずです。
設問1から完璧に解こうとして、時間を使いすぎるのはやめましょう。
設問1がわからなくても、設問2を解答しているうちに答えがみえてきたり、答えにつながるキーワードがあったりするものです。
大切なのは 問題全体を俯瞰し、要点をあぶり出すことです。
攻略ポイント3:参考書を活用する
午前試験は過去問道場で十分でしたが、午後試験では参考書を活用しましょう。
僕が学習に使用した参考書は「応用情報技術者 午後問題の重点」です。
俗に言う緑本です。
この参考書のオススメポイントは、 受験者目線で文章が書かれているところです。
例えば解説の序文に
満点は取れなくても、問題をよく読んでヒントを探すことで、70%程度の得点を得ることはできると思います。例年より難易度の高い問題ですから、この問題が難しかったからというだけで、苦手意識を持たないようにしてください。
と書いてあります。
解説についても同様で、知っていないと解けない問題に対して、
といったアプローチをとってくれるので非常に親切です。
また、つまずきそうな箇所に関するFAQやONEPOINTも高頻度で記載されているので、スムーズに解説を理解することができます。
理解できなかったらググる
参考書でどうしても理解できない問題が出てきた時はすぐにググりましょう。
もしくは辞書的な書籍を持っておくのもいいですね。
僕は巷で評判の技術評論社の合格教本を参考にすることが多かったです。
この本は網羅率が非常に高く午前午後対応を売りにしていますが、問題演習が少なく、辞書として使うのが適切だと感じました。
午後試験対策要点
午後試験対策要点
- 選択分野を絞る
- 過去問を適切に使う
- 参考書を活用する
まとめ
応用情報技術者は難易度が高く、就職や転職の際に有利になる資格です。
実務で役に立つことはさほどないようですが、合格するためにコツコツ努力できる人材だとアピールでき、選考の判断材料として大きく貢献することは間違い無いでしょう。
情報処理業界で働きたい学生さん、キャリアアップを目指すエンジニアさん、この記事を機に応用情報技術者試験に挑戦してみてはいかがでしょうか。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
コメント
[…] 令和元年度の秋試験からは数学や統計に関する出題を増やすことになっていたらしく、本番で極限や正規分布に関する問題が出題されて界隈が賑わっていた(どちらも教科書例題レベルなので簡単だったけどね)。 基本情報の勉強法は記事にしてないけど、応用情報の勉強方法とほとんど同じなのでこちらの記事を参考にしてください。 […]