こんにちは、マサです。
新型ウイルスの猛威もさることながら、今度は豪雨がやってきました。
被害に遭われた方々もかなりいらっしゃるようです、心配ですね…
まだまだ雨は続くようなので気をつけましょう。
では、前回の続きです。
※これ以降の内容は、検査・治療内容が記載された資料と、僅かな自分の記憶を頼りに書いています。
正確性に欠く場合がございますので、予めご了承願います。
ループス腎炎
SLEは当ブログでも説明した通り全身に症状が現れる病気です。
SLEは腎障害を合併しやすく、SLEによって引き起こされる腎障害をループス腎炎と言います。
この病気を発症している患者さんは尿蛋白や尿潜血が陽性であることが多く、腎生検という検査を受ける対象となります。
ループス腎炎には症状によって以下のようにクラス分けがされています
ループス腎炎クラス分類
class I | 微小メサンギウムループス腎炎 組織はほぼ正常であるが、蛍光抗体法でメサンギウムに免疫沈着物が認められる。 |
class II | メサンギウム増殖性ループス腎炎 メサンギウムに限局した細胞増多もしくはメサンギウム基質の拡大が認められ、メサンギウムに免疫沈着物がある。 |
class III | 巣状ループス腎炎 全糸球体の50%未満に病変が存在 |
class IV | びまん性ループス腎炎 全糸球体の50%以上に病変が存在 病変を有する糸球体の50%以上が分節性秒異変を示すびまん性分節性(Ⅳ-S)ループス腎炎と、病変を有する糸球体の50%以上が全節性病変を示すびまん性全節性(Ⅳ-G)ループス腎炎に分けられる。分節性とは糸球体病変が糸球体係蹄の半分未満を侵すものと定義される。 |
class V | 膜性ループス腎炎 上皮下免疫沈着物を認める。 |
class VI | 進行した硬化性ループス腎炎 90%以上の糸球体が全節性硬化を示し、すでに活動性はない。 Ⅲ型とⅣ型はさらに活動性病変のみである(A)か、活動性と慢性病変の両者(A/C)か、また慢性病変のみ(C)であるかで、細分される。 |
最悪の場合ループス腎炎から腎不全になり、 死亡するケースもあります。
現在では早期の治療で症状の悪化を抑制することができますが、人工透析に至るケースも少なくないそうです。
腎生検-1
4月初旬
次に行う検査の説明を受けました。
検査名は「腎生検」、腎臓に針を刺して組織を採取する検査です。詳しく見ていきましょう。
腎生検とは
蛋白尿、血尿、腎機能低下のある患者さんにとって最も相応しい治療法を決定するためには、血液検査、尿検査、画像検査から得られる結果だけでは不十分な事が多く、腎臓の一部の組織を採取し、顕微鏡で評価することが必要です。「腎臓から組織を採取する手技・操作」のことを「腎生検」と呼びます。出典:大阪大学腎臓内科ホームページ
上記引用文にもあるように「蛋白尿・血尿・腎機能低下」が検査を行うかどうかの判断材料になります。
僕の場合は入院初期の尿検査で蛋白尿と血尿が出ており、SLEの症状である蝶形紅斑や汎血球減少が認められたため腎生検という判断を下されたようです。
検査前日、配布された資料を元に腎生検の説明を受けました。
記載されてる内容は、検査前・検査中・検査後の行動についてです。
↓ こんな資料です。
事前資料まとめ
- 検査当日(2016年4月8日)の12時から検査準備を始める
- 検査後は12時間ベッド上安静のため尿道カテーテルを入れる
- 検査は局所麻酔をして行う
- 穿刺箇所の出血を抑えるためにガーゼと腹帯で圧迫する
- 検査後は仰向けのまま動くことができない(そもそも自分で起き上がる体力がない)
- 夕食時には頭を30°起こしたり、針を刺していない方の足を立てることができる
検査自体に不安はなかったのですが、尿道カテーテルがネックでした。
普通に生きてたら尿道に管入れる機会なんてないですからね。
それだけが怖くて前日の夜はなかなか寝付けませんでした。
腎生検-2
朝起きた時から憂鬱で朝食のお粥も喉を通りません(いつものことですが…)
することがないので病室で母と話していました。
そして12時
看護師の方が尿道カテーテルを持ってきました。
麻酔をしてから挿入することもあるようですが、僕は麻酔無しです
局部にローションを塗られ準備は完了、管が入ってきました。
とてつもない痛みに視界が歪み、声が出ない
息がうまくできず呻くことしかできない、初めての体験です…
1分かからずに処置は終了、全身は汗だくでした。
しばらくすると痛みも収まり、勝手に尿が排出されるのが面白く思えてきます(個人差アリ)
検査開始
尿道カテーテルを挿入してから1時間ほど経過した頃、検査をするために部屋を移動する指示がありました。
ベッドごと同じ病棟内の空き病室に移動すると、先生が7、8人集まってきました。
心電図を取り付けられ、血圧・体温を測り、いよいよ検査開始です。
最初にうつ伏せになるのですが、心電図・カテーテル・血圧計が身体についているので自力で動けず、大人三人がかりでうつ伏せにされました(当時身長180cmなので結構大変そうでした)
それからは骨髄検査のように腰に麻酔を打たれ、腎臓に穿刺し組織を採取するまでスムーズに検査が進みました。
針が刺さる時に痛みはないのですが、腎組織採取後の出血を抑えるための圧迫が痛かったです。
今回は血漿交換のときのようにトラブルはなく無事に終わりました。
腎生検-3
検査が終わると病室にベッドごと移動し、12時間のベッド上安静が始まります。
検査が終わったのが15時前だったので次の日の3時まで、真夜中ですね。
検査後の数時間は不安やストレスから解放され憔悴して寝ていました。
そして夕方18時、夕食です。
先ほど腎生検の事前資料まとめにも記述したように夕食時には頭を30°起こすことができます。
この日の夕食には白米が出ました。
「それがどうした。」と言われそうですが、僕は入院してから今朝まで味の薄いお粥しか口にしていないのです。(口内の爛れや消化器官が弱っていたことから白米は献立に入っていませんでした。)
白米を食べるのは入院する前の長い通院期間の最初の頃以来なので、実に一ヶ月ぶり。
自分一人では食べれませんので両親に手伝ってもらいながら夕食を味わいました。
久しぶりに食べるお米はとても美味しくて
生きててよかった
心からそう思いました。
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